作品一覧

八咫烏シリーズあらすじ

(amazon:出版社あらすじより)
「八咫烏」の一族が支配する異世界「山内」で、優秀な兄宮が廃嫡され、弟の若宮が日嗣の御子の座に就いた。

世継ぎの后選びを巡り、大貴族が覇を競う宮廷からはじまった和風ファンタジーは、やがて大いなる外敵との戦いへ―。

史上最年少の20歳で松本清張賞デビューした若き才能が煌く、本物の「物語」がここに!

八咫烏シリーズ公式サイト/文藝春秋BOOKSより
全体の時系列
(本編は楽園の烏、短編は烏百花-白百合の章-に収録されているものまで)

第一部

第一作目【烏に単は似合わない】

■単行本(ハードカバー): 356ページ(発行: 2012/06)

■文庫本:377ページ(発行: 2014/6/10)
■Kindle版:732KB(発行: 2014/6/10)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
山内で始まった世継ぎの若宮の后選び。宮廷に集められた四人の姫それぞれの陰謀や恋心が火花を散らす。だが肝心の若宮が一向に現れないままに次々と事件が! 失踪する侍女、後宮への侵入者、謎の手紙……。果たして若宮に選ばれるのは誰?

■時系列:寛烏六年春に四家の姫が登殿してから翌年寛烏七年春に若宮が正室を決めるまでの姫側視点の一年間のお話。

■内容構成

・冒頭詩文:巡礼回想録『山内囀喙集』「東ノ領ニテアル嫗ノ語リタル山内ノ肇メノ話」
・序章
・第一章 春
・第二章 夏
・第三章 秋
・第四章 冬
・第五章 再びの春
・終章

■冒頭詩文

――山神さまがこの地にご光来ましました時、山の峰からは水が溢れ、たちまち木々は花を付け、稲穂は重く頭を垂れた。
豊かな山内をご覧になった山神さまは、自らに代わり、この地を整えることを金烏にお命じになったという。
そこで金烏は四人の子供たちに、それぞれ、四つに土地をお分けになった。
一番目の子どもには花咲く東の地を。
二番目の子どもには果実稔る南の地を。
三番目の子どもには稲穂垂れる西の地を。
四番目のこどもには水湧き踊る北の地を。
四人の子どもらは、子子孫孫、与えられた土地を、良く守ることを金烏に約束した。
これが四家四領の始めであり、金烏を宿す、宗家の始めであるという――

第二作目【烏は主を選ばない】

■単行本(ハードカバー):344ページ(発行: 2013/7/10)

■文庫本: 371ページ(発行: 2015/6/10)
■Kindle版:619KB(発行: 2015/6/10)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
后候補の姫を擁する東西南北四家。北家と縁ある少年・雪哉は、ひょんなことから、うつけと評判の若宮に仕えることに。兄を追い落として世継ぎとなった若宮の周囲は敵ばかり。陰謀、暗殺者のうごめく朝廷内で、二人は危機を乗り越えられるか―。

■時系列:寛烏六年新年、雪哉が宮仕えのきっかけになった事件から翌年の春若宮が后を選ぶまでの雪哉視点のお話。第一作目と同時進行している。

■内容構成

・冒頭詩文:『青烏坊夜話』第一夜「金烏のはなし」
・第一章 ぼんくら次男
・第二章 うつけの若宮
・第三章 谷間
・第四章 桜花宮
・第五章 七夕
・第六章 回答

■冒頭詩文

ある皇子が言った。

金烏が生まれると、日照りが起こる。
金烏が生まれると、大水が起こる。
金烏が生まれると、大きな乱があって、たくさんの八咫烏が死ぬ。
皇子が嘆いて言った。
何故、金烏なんてものが生まれるのか。

それを聞いた金烏が、答えて言った。

ある時には、日照りが起こる。
ある時には、大水が起こる。
ある時には、大きな乱があって、たくさんの八咫烏が死ぬ。

だから、金烏が生まれるのだ。

『青烏坊夜話(せいうぼうやわ)』 より 第一夜 「金烏のはなし」

第三作目【黄金の烏(きんのからす)

■単行本(ハードカバー): 350ページ(発行: 2014/7/23)

■文庫本: 376ページ(発行: 2016/6/10)
■Kindle版:595KB(発行: 2016/6/10)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
仙人蓋と呼ばれる危険な薬の出所を追って旅に出た、日嗣の御子たる若宮と郷長のぼんくら次男・雪哉。二人が北の地で発見したのは村人達を喰らい尽くした大猿だった。生存者は小梅と名乗る少女がひとり……。山内を揺るがす大事件の真相とは。

■時系列:雪哉が若宮の近習を辞め故郷垂氷郷に帰って二月程経った寛烏七年夏前、田植えを直前に控えた凉暮月(すずくれづき)の頃のお話。

■内容構成

・冒頭詩文:『大山大綱』弐「金烏」
・序章
・第一章 垂氷郷
・第二章 少女
・第三章 藤の矢
・第四章 深層
・第五章 涸れ井戸
・第六章 不知火

■冒頭詩文

金烏とは、八咫烏全ての父であり、母でもある。
如何なる時も、慈愛をもって我が子たる民の前に立たねばならぬ。
如何なる困難を前にしても、民を守護し、民を教え導く者であらねばならぬ。
金烏とは、八咫烏全ての長である。

『大山大綱(たいざんたいこう)』 弐 「金烏」 より 

第四作目【空棺の烏(くうかんのからす)】

■単行本(ハードカバー):364ページ(発行: 2015/7/29)

■文庫本: 394ページ(発行: 2017/6/8)
■Kindle版:1280KB(発行: 2017/6/8)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
宗家を守る山内衆と呼ばれる上級武官を養成する訓練所・勁草院。厳しい訓練を経て優秀な成績を収めた者のみが護衛の栄誉に与る。平民の茂丸、下人の千早、大貴族の明留、そして武家の雪哉。生まれも育ちも異なる少年たちは、過酷な院内の競争を勝ち抜けるのか !

■時系列:寛烏八年春、雪哉が頸草院へ入峰し三年の頸草院生活を終えるまでのお話。

■内容構成

・冒頭詩文:『山内寺社縁起』「金烏ヨリ頸草院ノ名ヲ賜ルノ段」
・序章
・第一章 茂丸
・第二章 明留
・第三章 千早
・第四章 雪哉

■冒頭詩文

外書に曰く、疾風に頸草を知り、厳霜に貞木を識り、荒嵐に泰山を見る、と。

風が吹いてこそ、折れない強い草が分かり、
霜が降りてこそ、枯れない強い木が分かり、
嵐が吹き荒れてこそ、崩れない強い山が分かる。
泰平の世において、口を極めて忠臣を装うものは多いが、
動乱の世において、行いで忠を尽くせる者はわずかである。
困難があって、初めて真に強く中直なる者の存在が明らかとなる。
ゆえに、忠直なる者のための学び舎として、頸草院の名をここに与える。

『山内寺社縁起(やまうちじしゃえんぎ)』 より 「金烏ヨリ頸草院ノ名ヲ賜ルノ段」

第五作目【玉依姫(たまよりひめ)】

■単行本(ハードカバー):338ページ(発行: 2016/7/21)

■文庫本: 363ページ(発行: 2018/5/10)
■Kindle版:956KB(発行: 2018/5/10)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
舞台は現代日本。両親を交通事故で失い、祖母と暮らす女子高生の志帆は、閉ざされた村の儀式の生贄に選ばれてしまう。彼女が連れて行かれた山奥で見た信じがたい光景とは——。百年前の記憶を巡る謎が解かれた時、世界の深層が明かされるシリーズのエピソード0。

■時系列:一九九五年五月、ゴールデンウイークに志帆が神域で玉依姫になり、同年冬、荒魂と和魂が一つの山神になり御供の風習に終止符を打つまでの一年弱のお話。

■内容構成

・冒頭詩文:柳田國男「玉依姫考」『妹の力』
・序章
・第一章 雨宿り
・第二章 荒魂
・第三章 過去夢
・第四章 糺す
・第五章 神名
・第六章 落花
・終章  帰還

■冒頭詩文
※旧漢字が文字化けで違う漢字になってしまうので新体で書いております。

 玉依姫と云ふ名はそれ自身に於いて、神の眷顧を専らにすることを意味して居る。親しく神に仕へ祭に與つた貴女が、屡々此名を帯びて居たとてもちつとも不思議はない。

柳田國男「玉依姫考」『妹の力』より

第六作目【弥栄の烏(いやさかのからす)】

■単行本(ハードカバー):349ページ(発行: 2017/7/28)

■文庫本: 387ページ(発行: 2019/5/9)
■Kindle版:1478KB(発行: 2019/5/9)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
猿と八咫烏の最終決戦。若宮は名前を取り戻し、真の金烏となれるのか。壮大な異世界和風ファンタジー、感動のクライマックス! 第一部完結編。

■時系列:寛烏13年、山神が大地震を起こし山内は未曾有の大災害に見舞われる。玉依姫での出来事と同軸の八咫烏視点のお話。

■内容構成

・冒頭詩文:「山神さまのお使ひのカラスとサルのはなし」『聞き書き 郷土の伝説』
・第一章 開門
・第二章 断罪
・第三章 治癒
・第四章 迷走
・第五章 完遂
・終章 こぼれ種

■冒頭詩文

 或とき、長く雨が降り続いて、田んぼも、畑も、駄目になつてしまひました。村人たちはたいそう困って、
なんとか太陽が出て来てくれないかしらと話し合つてゐると、いつぴきのカラスが話しかけて来ました。
「ヤアゝ。何やらお困りのやうだね。もし、おいらに食べ物をくださるのなら、
山の神さまにお願ひをして、晴れにしいてやらう」
藁にもすがる思ひで、村の人たちが自分のごはんを差し出すと、あれ不思議、雨雲がスウと晴れました。
それから村の人は晴れにして欲しいと、カラスに頼むやうになりましたが、
腹いつぱいになつたカラスは太り過ぎて、うつかり沼に落ちてしまひました。それを見てゐたサルは、大笑ひ。
「ドレゝ。カラスではなく、おいらに食べ物をくださるのなら、
山の神さまにお願ひして、晴れにしてやらうぢやないか」
やつぱり、言はれた通りにすると晴れたので、今度は、サルに頼むやうになりましたが、
サルもまた太り過ぎて、木から落ちてしまひました。それを見てゐたカラスは、大笑ひ。
欲張るのは良くないことだと反省し、お互ひに、お役目を半々に引き受けました。
其れ以来、山の神さまにお願ひするときは、カラスとサルに、
ちやうど半分づつお供へ物をするやうになつたといふことです。

「山神さまのお使ひのカラスとサルのはなし」『聞き書き 郷土の伝説』より

幕間

烏の山

『烏は単は似合わない』コミカライズ二巻と文庫版『弥栄の烏』を購入した方にwebにて限定先行公開された。(文庫版『弥栄の烏』の発売日が2019/5/7)
第二部開始に伴い、無料公開となった。(2020/8/8)
現在は削除されている。
※『「八咫烏シリーズ」ファンBOOK』に収録済み。
■内容
ある夏の日に、温泉宿に向かっていたカップルが山に迷い込んでしまう。やっと見つけた人里、しかしそこは不思議な場所だった──。

■時系列:追憶の烏以降だと思われるが不明。

山を下りて

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物2023年01月号」に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説。
※『「八咫烏シリーズ」ファンBOOK』に収録済み。
■雑誌:435ページ(発行: 2022/12/21)※【山を下りて】はp244~p253までの10ページ
■内容(amazonより)
凍える冬の早朝、悩める主婦は山の中で少年二人を保護したが…■時系列:追憶の烏以降だと思われるが不明

第二部

第七作目【楽園の烏】

■単行本(ハードカバー): 339ページ(発行: 2020/9/3)

■文庫本: 387ページ(発行: 2022/10/5)
■Kindle版:4197KB(発行: 2022/10/5)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
資産家である養父の奇妙な遺言とともに、ある「山」の権利を相続した安原はじめ。そこには信じがたい秘密が隠されていた。舞台は東京から、八咫烏たちが住む異界「山内」へ。猿との大戦(『弥栄の烏』)より20年の時を経て、いま再び物語が動き始める。

■時系列:弥栄の烏から二十年後(およそ2015年)のお話。

■内容構成

・冒頭:民法総則 第三十条、第三十一条
・第一章 逃避行
・第二章 異界
・第三章 貴族
・第四章 地下街
・第五章 慈悲
・終章 置き土産

第八作目【追憶の烏】

■単行本(ハードカバー): 312ページ(発行: 2021/8/23)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 7223KB / 紙の本の長さ:(発行:2021/8/23)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
猿との大戦の後、山内では一体何が起こっていたのか――? 前作『楽園の烏』で描かれなかった山内の“その後”が明らかに!

■時系列:きんかんをにる(烏百花白百合の章)から楽園の烏の間のお話■内容構成:

・序章
・第一章 花祭り
・第二章 その夜
・第三章 消えた女
・第四章 散華
・第五章 顎
・第六章 遺言
・終章 答え

第九作目【烏の緑羽】

■単行本(ハードカバー): 336ページ(発行: 2022/10/7)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 5004 KB / 紙の本の長さ:313(発行:2022/10/7)

■内容(出版社あらすじより)
「なぜ、私の配下になった?」
生まれながらに山内を守ることを宿命づけられた皇子。葛藤と成長、彼らのその先には――

■時系列:翠寛の幼少期と翠寛、路近の勁草院生時代の過去の話。奈月彦の即位からもうすぐ三年になる頃(安永三年?)、長束は清賢に翠寛を側近に勧められる。

■内容構成:

・序章
・第一章 長束
・第二章 清賢
・第三章 羽緑
・第四章 翠
・第五章 翠寛
・第六章 路近
・終章

第十作目【望月の烏】

■単行本(ハードカバー): 352ページ(発行: 2024/2/22)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 9803 KB / 紙の本の長さ:336(発行:2022/2/22)

■内容(出版社あらすじより)
絶対権力者・博陸侯の後ろ盾のもとで、
新たに異世界〈山内〉を統べる金烏代となった凪彦。
その后選びのため、南北東西の大貴族の家から選ばれた、
四人の姫君たちが、宮中での〈登殿の儀〉へと臨む。
しかし下級官吏として働く、絶世の美姫の存在が周囲を――。

■時系列:

■内容構成:

・序章
・第一章 俵之丞
・第二章 桂の花
・第三章 凪彦
・第四章 松高
・第五章 雪斎
・第六章 澄生
・終章

外伝短編集

烏百花(からすひゃっか)-蛍の章-

■単行本(ハードカバー):269ページ(発行: 2018/5/10)

■文庫本: 286ページ(発行: 2020/9/2)
■Kindle版:1521KB(発行: 2020/9/2)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
八咫烏の一族が支配する異世界・山内。世継ぎ争い、后選び、天敵の侵入と戦争―壮大な歴史の流れの中、語られなかったあの人たちの物語。
オール讀物にて掲載された四作品と書き下ろし二作品を収録した八咫烏シリーズ外伝短編集。

■時系列:しのぶひとすみのさくらまつばちりてふゆきにおもうゆきやのせみわらうひとの、各作品別項目を参照。

■内容構成(収録短編)

・冒頭詩文:外唄『山内鳥虫歌』
・しのぶひと
・すみのさくら
・まつばちりて
・ふゆきにおもう
・ゆきやのせみ
・わらうひと

■冒頭詩文

恋に焦がれて鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が身を焦がす

外唄『山内鳥虫歌』より

烏百花(からすひゃっか)-白百合の章-

■単行本(ハードカバー):268ページ(発行: 2021/4/26)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 4061KB (発行:2021/4/26)

■内容(amazon:出版社あらすじより)
人気キャラクターたちの秘められた過去や、知られざる思い。本編では描かれることのなかった珠玉のエピソード。
「オール讀物」に掲載された「あきのあやぎぬ」「ふゆのことら」「なつのゆうばえ」「はるのとこやみ」「ちはやのだんまり」「おにびさく」のほか、「かれのおとない」、さらに書下ろしを加えた全8編を収録。

■時系列:かれのおとないふゆのことらちはやのだんまりあきのあやぎぬおにびさくなつのゆうばえはるのとこやみきんかんをにるの、各作品別項目を参照。

■内容構成(収録短編)

・かれのおとない
・詩文:大伴家持(『万葉集』巻第十八)
・ふゆのことら
・ちはやのだんまり
・あきのあやぎぬ
・おにびさく
・なつのゆうばえ
・はるのとこやみ
・きんかんをにる

■詩文

さ百合花 ゆりも逢はむと思へこそ 今のまさかも愛はしみすれ

大伴家持(『万葉集』巻第十八)

外伝短編

しのぶひと

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物2016年07月号」に掲載された八咫烏シリーズ待望の読み切り短編小説。
19ページによる頸草院草牙時代の話に苗村さん画の挿絵2頁付き。
※短編集『烏百花-蛍の章』に収録済。

■雑誌:454ページ(発行: 2016/6/22)※【しのぶひと】はp204~p222までの19ページ。
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 664KB / 紙の本の長さ:41ページ(発行:2017/7/28)

■内容(amazonより)
端午の節句で「角落とし」と呼ばれる神事の花形射手を務めた雪哉。その成長ぶりに驚いた桜花宮の筆頭女房・真赭の薄のもとに、思いがけない縁談の話が……。
第四巻『空棺の烏』の舞台・勁草院での二年目にあたる草牙時代のエピソード。

■時系列:寛烏九年、雪哉が頸草院草牙時代の端午の節句前後のお話。

ふゆきにおもう

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物2017年01月号」に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説。
19ページによる雪哉が十歳の頃に迷子になった話&雪哉の産みの母冬木の過去の話。梓視点。苗村さん画の挿絵2頁付き。
※短編集『烏百花-蛍の章』に収録済。
■雑誌:454ページ(発行: 2016/12/22)※【ふゆきにおもう】はp194~p212までの19ページ。
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 704KB / 紙の本の長さ:42ページ(発行:2017/7/28)

■内容(amazonより)
行方不明になった垂氷郷の郷長の次男・雪哉と三男の雪稚。長男の雪馬と母の梓は必死で幼い彼らを探す。実は雪哉だけは産みの母が異なる北家当主の姫君だった。

雪哉の出生の秘密が明らかになる一作。

■時系列:寛烏三年、春先の雪哉が十歳の頃と、梓七歳、冬木十三歳の出会い~梓十二歳、冬木十八歳頃の回想。

すみのさくら

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2017年07月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説。
20ページによる浜木綿が奈月彦と出会った頃の回想の話。浜木綿視点。苗村さん画の挿絵1頁付き。
※短編集『烏百花-蛍の章』に収録済。
■雑誌:470ページ(発行: 2017/6/22)※【すみのさくら】はp40~p59までの20ページ。
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 685KB / 紙の本の長さ:45ページ(発行:2017/8/4)
■内容(amazonより)
突然、南家当主の姫君の身分を剥奪された墨子。理由も分からないまま両親の死を知らされ、山烏の孤児たちと暮らしていたある日、宗家の若宮がやってくる。
第一巻『烏に単は似合わない』で浜木綿が見せた行動の理由とは。彼女の忘れられない過去を描く短篇。■時系列:冒頭、ラストは寛烏六年、浜木綿が入内する直前。過去を回想。過去は長束が十歳ぐらいの頃なので浜木綿は五歳、奈月彦は四歳くらい。

まつばちりて

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2018年01月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説。
22ページによる落女・松韻の生い立ちの話。苗村さん画の挿絵1頁付き。
※短編集『烏百花-蛍の章』に収録済。
■雑誌:454ページ(発行: 2017/12/22)※【まつばちりて】はp234~p255までの22ページ。
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 564KB / 紙の本の長さ:49ページ(発行:2018/1/26)

■内容(amazonより)
4作目の主人公は、第2巻『烏は主を選ばない』に登場した秘書官の松韻
第2部始動前に読んでおきたい一編!谷間の女郎宿で生まれたまつは、大紫の御前に拾われ松韻と名を変える。女としての生を捨て、男として官職を得た彼女だったが、激しく対立する一人の男が現れて――。■時系列:松韻(まつ)の幼少期~成人まで。明確な年代は不明。

ゆきやのせみ

短編集『烏百花-蛍の章』の書き下ろし。
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 2580 KB / 紙の本の長さ:32ページ (発行:2020/9/2)

■内容(amazonより)
雪哉が若宮に忠誠を誓ってから二ヶ月。地方の巡啓中に放蕩癖が祟り、食い逃げの濡れ衣を着せられ投獄されてしまった若宮。雪哉は主君の身の潔白を証明できるのか?

第三巻『黄金の烏』と第四巻『空棺の烏』の狭間のエピソード。
雪哉と若宮、その側近・澄尾の三人が織り成す、コミカルな一作。

■時系列:「黄金の烏」で不知火の岸で忠誠を誓ってから二ヶ月ほど後の奈月彦と雪哉の話。

わらうひと

短編集『烏百花-蛍の章』の書き下ろし。
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 4018KB / 紙の本の長さ:42ページ(発行:2020/9/2)

■内容(amazonより)
猿と八咫烏の最終決戦から半年。桜花宮の筆頭女房・真赭の薄のもとに現れた元山内衆・澄尾が彼女に投げかけた衝撃の言葉とは? 一方、南領出身の山内衆・千早と、その妹・結の兄妹関係も変化を迎え……。

第六巻『弥栄の烏』の幕間、人気キャラクターたちの関係の変化を描く、必読の短編。

■時系列:「弥栄の烏」での猿と烏の全面戦争が収束して半年後の真赭と澄尾の話。

あきのあやぎぬ

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2018年06月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説。
『烏に単は似合わない』コミカライズ一巻特装板の小冊子に松崎夏未さんの挿絵とともに収録されている。
※『烏百花-白百合の章』に収録済み
■雑誌:???ページ(発行: 2018/5/22)

■【文春e-Books】 Kindle版も販売中

ファイルサイズ: 641KB (発行:2018/6/22)

■内容(amazonより)
亡くなった夫に借金が発覚し、二人の幼子を抱えて困窮する環。そんな彼女に「私のところに来るかい?」と声をかけたのは、西本家の次期当主である顕彦だった。言動からは軽薄な印象が漂い、さらには「十八人の妻がいる」という顕彦だが、環は生活のため側室入りを決意する。

■時系列:環が西本家次期当主である彰彦に側室入りするお話。明確な年代は不明。

ふゆのことら

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2019年01月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説。
『烏に単は似合わない』コミカライズ二巻特装板の小冊子に松崎夏未さんの挿絵とともに収録されている。
※『烏百花-白百合の章』に収録済み
■雑誌:???ページ(発行: 2018/12/22)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 675KB (発行:2019/1/22)
■内容(amazonより)
北領風巻郷の郷長一族の末っ子・市柳は、「風巻の虎」と名乗り、同じような年頃の郷民と徒党を組んで遊びまわっていた。将来を決めかねる市柳だったが、立場も年齢も似ている垂氷郷の雪哉が、若宮の側仕えになると聞いて複雑な心境に。そのような中、北領の少年達が一堂に会する武術大会が開催される。■時系列:寛烏6年の梅見月(陰暦二月)に北領で行われる武術大会でのお話。

なつのゆうばえ

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2019年06月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説。
※『烏百花-白百合の章』に収録済み
■雑誌:???ページ(発行: 2019/5/22)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 681KB (発行:2019/6/21)
■内容(amazonより)
山内の地を四分して統治する四家がひとつ、南家。その当主の娘として生まれた夕蝉は、宗家の若宮に輿入れし皇后となるべく、幼少から厳しい教育をほどこされてきた。しかし、対面した若宮には威厳が感じられず、さらには権力争いによって両親までも喪ってしまい――。第1巻「烏に単は似合わない」以前、あの主要人物の過去が掘り下げられる。■時系列:夕蝉(大紫の御前)の幼少期から登殿前までのお話。

はるのとこやみ

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2020年01月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説。
※『烏百花-白百合の章』に収録済み
■雑誌:???ページ(発行: 2019/12/21)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 791KB (発行:2020/1/22)
■内容(amazonより)
楽才を重んじる東領出身の双子・伶と倫。貴族たちから蔑まれる身分でありながら、大貴族・東家で楽人見習いとして「竜笛」の練習に励んでいた。
いつか宮中に上がることを夢見る二人だが、短気な伶とおおらかな倫の間には、圧倒的な音の差があった。伶は出来の良い弟に内心嫉妬するが、ある時、長琴を見事に奏じて東本家の養女に迎えられた、浮雲と出会ってから倫の様子がおかしくなり……?■時系列:浮雲の登殿より少し前から約11年間の話。

ちはやのだんまり

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2020年06月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説。
※『烏百花-白百合の章』に収録済み
■雑誌:???ページ(発行: 2020/5/22)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 743KB (発行:2020/6/22)
■内容(amazonより)
西家の御曹司として生まれた明留(あける)と、その親友で優秀な近衛・千早(ちはや)の前に現れた、粗末な衣を着た薄汚い若者。名前はシン。
なんと千早の最愛の妹・結が、この若者との交際を認めてほしいという。日頃から無口な千早の代わりに、明留は率先して話を聞こうとするのだが、ぶっきらぼうな態度のシンへの印象は悪くなる一方。慌てる明留の傍ら、肝心の千早は「だんまり」を決め込むばかりで……。■時系列:わらうひとから半年後のお話。

かれのおとない

文庫版『烏百花-蛍の章』と『楽園の烏』を購入した方にwebにて限定公開された。(『楽園の烏』の発売日が2020/9/3)
※『烏百花-白百合の章』に収録済み(web版に加筆されたもの)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 2894KB (発行:2021/4/26)

■内容(amazonより)
北領の平民の家に生まれたみよしは、面倒見がよくいつも優しい一番上の兄・茂丸を慕っていた。山内衆になるため勁草院に入峰した茂丸は、そこで仲良くなった雪哉を家に連れてくる。貴族出身だがまったく気取ることなく自分や村の子ども達に接する雪哉に、いつしかみよしは心惹かれていくのだった。
だが、山内を大きな地震が襲い、山内衆となった茂丸は若宮の護衛中に死んでしまい――。

■時系列:「弥栄の烏」の後、雪哉が茂丸の実家を訪ねる話。

おにびさく

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2021年01月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説
※『烏百花-白百合の章』に収録済み
■雑誌:419ページ(発行: 2020/12/22)※【おにびさく】はp162~p176までの15ページ
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 809KB (発行:2021/1/22)

■内容(amazonより)
山内の工芸全般を担う西領では、あらゆる分野の職人が切磋琢磨しながら生活している。
登喜司(ときじ)もその一人。彼は死別した父の跡を継いで、貴族の必需品である「鬼火灯籠」を生業としていた。
西家の「お抱え」職人だった父との力量の差を痛感し、将来に悩む日々。そんな矢先、皇后・大紫の御前が美しい飾り灯籠を所望していることを知り――。

■時系列:烏に単は似合わないのラスト(寛烏七年)から恐らく数年たった春頃のお話

きんかんをにる

短編集『烏百花-白百合の章』の書き下ろし。
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 2894KB (発行:2021/4/26)

■内容(amazonより)
奈月彦と浜木綿の娘である紫苑の宮は、内親王という立場ながら自由な環境で暮らしている。奈月彦は、紫苑の宮に干し金柑の作り方を教えながら、幼い娘の幸せを祈る。だが一方で、ある予感を抱くのだった。

■時系列:「弥栄の烏」から何年後かに奈月彦と紫苑の宮が干し金柑を作る話。

さわべりのきじん

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2022年01月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説

■雑誌:439ページ(発行: 2021/12/22)※【さわべりのきじん】はp212~p227までの15ページ
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 3382KB (発行:2021/1/21)

■内容(amazonより)
八咫烏の一族の長、金烏の治める山内で母とふたりで暮らす澄尾。宗家近衛の元で働く山内衆の養成所「勁草院」に推薦されるが、病身の母を気遣い申し出を断っていた。そんな時、澄尾はある貴人と出会う。

■時系列:

きらをきそう

文藝春秋発行の月刊版「オール讀物」2022年06月号に掲載された八咫烏シリーズの読み切り短編小説

■雑誌:442ページ(発行: 2022/5/20)※【きらをきそう】はp68~p88までの21ページ
■【文春e-Books】
ファイルサイズ:3782 KB (発行:2022/6/22)

■内容(amazonより)
山神さまによって開かれたと伝えられる世界・山内を舞台にしたファンタジー「八咫烏シリーズ」の外伝。
『雲上絵』とは、庶民が絶対に目にすることのない美姫や貴公子、宗家の近衛である山内衆などの姿を描いた綺羅絵。綺羅絵の妙手と名高い絵師には、光雲亭と登鯉亭の二人がいた。この天才二人が同じ画題で競ったらどうなるか? 題材は花街で一番を競う二人の太夫だった。

■時系列:

その他

八咫烏シリーズファンブック(電子書籍のみ)

※このファンブックに収録されているもの全てムック本の方に収録されているのでこれから購入を検討されている方はファンブック(ムック本)を購入することを強くお勧めいたします。(電子書籍版もあり)
■【文春e-books】 kindle版も販売中
ファイルサイズ: 2102KB(発行:2020/9/3)■内容(文藝春秋BOOKSより)
著者・阿部智里さんが監修を務めた「八咫烏シリーズ」をより楽しむための副読本!
シリーズ公式Twitterアカウント「八咫烏の壺@yatagarasu_abc」で実施した、阿部智里さんと読者による一問一答企画を、電子書籍にまとめました。「八咫烏の平均寿命は?」
「山内に温泉はありますか?」
「雪哉たちの好きな食べ物を教えて!」
「みんなの身長差は?」など、八咫烏シリーズの世界やキャラクター設定、阿部さんご自身に関する【全149問】に阿部さんが回答。
さらに今回のために補足やまえがき&あとがきも追記した、充実の内容になっています。巻末には付録として、『烏に単は似合わない』『烏は主を選ばない』の人物相関図も収録。
『烏に単は~』コミカライズを担当した松崎夏未さんのイラストを使用しています。■目次
・まえがき
・阿部智里さんと読者による一問一答(全149問)
・『烏に単は似合わない』人物相関図
・『烏は主を選ばない』人物相関図
・おわりに

八咫烏シリーズファンBOOK(文春ムック)

■ムック本(発行:2023/4/19)
■【文春e-Books】 Kindle版も販売中
ファイルサイズ: 39027 KBKB (発行:2023/4/19)

■内容(文藝春秋BOOKSより)
〈進化を続ける作家の軌跡〉
最新ロングインタビュー
阿部智里「八咫烏たちと歩んだ十年間の作家生活」

〈最年少デビュー当時を振り返る〉
第30回松本清張賞決定&発表
◎受賞のことば 阿部智里
◎選評 石田衣良/北村薫/小池真理子/桜庭一樹/山本兼一
◎エッセイ 見えなくなって、見えてきたもの
選考会からの現在地
◎作家の読書道 文・聞き手=瀧井朝世

〈創作をめぐる対話集〉
萩原規子
 「本にまつわる四方山話」
夢枕獏 「和風ファンタジーを書き続けるために」
萩原朔美 「羽の生えた想像力」
松崎夏未 「書く」と「描く」の交差点
武田綾乃 「同世代の作家として」
額賀澪 「初投稿は中三だった」
中島京子 「松本清張賞と戦争を書くこと」
瀧井朝世 「八咫烏シリーズ」が特別な理由
読書のいずみ 「八咫烏の世界を描き続けて」

〈八咫烏ワールドを徹底解説〉
◎山内当世風俗通
◎作品Q&A

◎「チーム八咫烏」の軌跡
◎阿部智里年譜&「八咫烏シリーズ」作品リスト

〈作者によるゆるっと登場人物紹介〉
◎あせび/浜木綿/真赭の薄/白珠
◎若宮/雪哉/澄尾/長束
◎茂丸/明留/市柳/千早/治真/清賢/翠寛
◎『弥栄の烏』以降人物系図

〈カラーページ企画〉
◎「八咫烏シリーズ」装画はこうして生まれた!
◎特製雪哉シール
◎山内観光マップ

〈小説・八咫烏シリーズ幕間〉
烏の山
山を下りて

〈ブックトーク〉
『烏に単は似合わない』
『烏は主を選ばない』
『黄金の烏』
『空棺の烏』
『玉依姫』
『弥栄の烏』
『楽園の烏』
『追憶の烏』
『烏の緑羽』

〈グラビア〉
年女の初詣
作家が巡る文学館
作家と猫

〈エッセイ〉
私のテーマ曲
学問が小説に生きるとき
缶詰部屋にて

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